りんりんことことさん 016 [私の出産] | 第3回ぐるっとママ懸賞作文

「私の出産」~母から子へ伝えたい言葉~

第3回ぐるっとママ懸賞作文

りんりんことことさん 016 [私の出産]

新しい世界を教えてくれたことねへ
あなたのおかげで世界を楽しめることを知りました。お腹に来てくれてありがとう。


私は助産師です。そして、2児の母でもあって、ハンドメイドや写真を楽しむ、そんな1面もあります。私がそう胸を張って言えるように、自分の中で思えるようになったのは第1子ことねを産んで職場復帰をしてしばらくたってからでした。
私が1人目の子ことねを妊娠したのは、助産師になってちょうど1年半が経った頃。その頃総合病院に勤務していた私は毎日の忙しさ、仕事の責任の重さ、仕事の難しさ、命の重み…全てが辛くて逃げ出したくて生活に色が無いような目の前のことを必死にこなすそんな日々でした。思い描いていた助産師像にはなかなか近づけず仕事を終わらせることに、とにかく必死。本当に辛かった。
そんなある日夜勤明け、思っていたよりも生理が遅れていたので妊娠確認をしてみると陽性。最初はすごく戸惑って飛び跳ねて嬉しいとは思えなかった。でもとと(パパ)に連絡すると仕事を早退して一緒に病院へ行ってくれて待合室ではそれはそれは笑みがこぼれ落ちていて…100%の嬉しい!が伝わってきてなんだかママまでほっとして嬉しくなったのを覚えてるよ。そして、出産の日ママの血圧が上がってしまって促進剤を使っての出産。毎日仕事で見ていたはずなのにこんなに辛いのか、痛いのか、こんなに進まないのかと泣きながらの出産。正直諦めかけました。17時間かけてようやく出てきてくれたことねは小さくてあたたかくて…そしてととは嬉しく泣いていて宝物を抱くようにガチガチになって抱っこしてくれたのを見て、がんばって良かったなぁって思えました。
それから私の子育てが始まっていきました。助産師なんだからと勝手に自分を追い込んで責任感を感じて2週間検診ではボロボロ泣いて。笑 そして、ことねは本当によく泣く子で、手がかかる子だったけど、ことねと一緒にママもよく悩んで一緒に成長してきたなと今になって思います。ことねが1歳を迎えて職場復帰をしてから病院のママたちの妊娠中の不安や出産の辛さ育児の大変さ、思い通りにならない子供、いろんな気持ちを分かってあげられるようになってやっと私も助産師として少し自信がついたように思えたの。やっと胸を張って助産師と言えるようになったよ。自信がなくてうつむいてばかりだった仕事はたくさんママたちに寄り添って話を聞いて傍に居れるようになりました。そして、ことねのために最初は始めたミシンや編み物も今では時々マルシェに出たりする程にまで大きくなりました。ことねを撮るために始めたカメラも今ではニューボンフォトを撮ることに活かされています。あの頃は、目の前のことにしか視野がなくて消えてしまいたかったママの世界をこんなにも広げてくれて生きがいをくれたのはことねです。ことねは5歳になったとき「どのママにしようかな〜って考えてたら急に矢印がでてこっちってなってママのお腹になっちゃったんだよねぇ〜選べなかったんだよ〜」と笑って言っていました。嫌々来たのかい!笑とつっこみましたが、きっと神様がママにはことねが必要で急がないと消えてしまうかもと思って運んできてくれたんだと思います。野菜が食べれなくて、ママにベッタリで、2人目が産まれてからもずっと赤ちゃん返りをしてるようなことねだけど、ことねでたくさん悩んだおかげでいろんな人の気持ちに寄り添えていると思って感謝しています。苦しみを知らない人は相手に心から寄り添うことは出来ないのでママはこれからもたくさん悩んで心音と一緒に成長して行こうと思います。心音〜人の心にはいろんな音がある〜嬉しい音、悲しい音、安心する音、そんな人の心の音に耳を傾けられるような子になって欲しいと付けた名前です。ママを助けてくれたように自分も大切に、そして他人も大切に出来る子になってくれたらママは嬉しいです。いつもありがとう心音。大好きだよ。

 
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